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ユダヤ教のお祭「ハヌカ」って何?
更新日: 2022-12-18 21:50:13
ハヌカのお祝いにまず欠かせないのは「ハヌキア」という燭台。同じく燭台で「メノラー」と呼ばれるものの方が見たことがある方が多いかもしれません(イスラエル国家の紋章としても使われていますね)が、ハヌカでは「メノラー」よりろうそくを立てる部分が2本多い「ハヌキア」を使用します。
ハヌカ ユダヤ教 +
夕方に開始: 12月18日 日曜日 夕方に終了: 12月26日 月曜日
このハヌキア、中心が種火用のろうそくを立てる部分となっていて、左右に4本ずつ、計9本のろうそくを立てる部分があります。この燭台に、初日は種火と1本目の計2本に火を点し、後は日が経つごとに1本ずつ火を点していきます。こうして、8日目の最終日には全部のろうそくに火が点っていることになるわけですね。
 
ハヌカは光の祭り
ハヌカは光の祭りとも呼ばれ、ユダヤ教の祭事です。ハヌカはヘブライ語で「奉献」を意味します。ハヌカが行われる日はその年のユダヤ暦で決まりますが、だいたいグレゴリオ暦の12月ごろで、日没とともに始まります。ハヌカは紀元前1世紀にユダヤ人がエルサレムの神殿を奪還し、再び奉献したことを祝う楽しいお祭りです。ハヌカは、イスラエルを占領してユダヤ人の信仰を禁じたシリア王に対し、マカベア戦争でユダヤ人が勝利したことを記念したものです。指導者マカベアは奪回した神殿に永遠の火を再びともそうとしましたが、それに必要な神聖な油は一晩分しか手に入りませんでした。ところが奇跡的に、その神聖な油は8日間の間、火をともし続けたのです。 今日ユダヤ人は、ろうそくを立てる枝が八つ付いた特別な燭台(メノラー)を用い、ハヌカの8日間にわたって毎日一本ずつ点火するロウソクの数を増やしながら、この奇跡をお祝いします。ハヌカはまた家族が集まって特別なごちそうを食べ、歌を歌って過ごす楽しい日でもあります。子供たちは小さな贈り物やお金、あるいはコインの形をしたチョコレートをもらいます。この日には、エルサレム神殿の奪還を祝う歌を歌います。また、一般的なハヌカの遊びでは、ドレイドルと呼ばれるコマを使います。ドレイドルは四面のコマで、それぞれの面にヘブライ語で「ここで偉大な奇跡が起こった」を意味する四つの頭文字が書かれています。
ハヌカはヘブライ語で「奉献」を意味します。
現代ではハヌカはどちらかというと子ども向けの特色が強くなっているようで、キリスト教のクリスマスのように両親からプレゼントをもらう子ども達も多いようです。その他に、ハヌカ特有のプレゼントとして特徴的なのが、ドレイドルと呼ばれる四角錐の独楽(こま)とハヌカ・ゲルトという丸い金貨(中はチョコレート)です。
 
ハヌカの8日間にわたって毎日一本ずつ点火するロウソクの数を増やしながら、この奇跡をお祝いします。
ドレイドルには、「ネス・ガドール・ハヤ・ポー(偉大な奇跡がここに起きた)」の頭文字となるヘブライ文字、ヌン、ギメル、ヘー、ペーという字が刻まれていて、子どもたちはこれを回して何の文字が出るかでコインやお菓子などをやり取りして遊ぶそうです。遊びの中にも、歴史的事実を忘れないようにする工夫が隠されているんですね。
 
ろうそくを立てる枝が八つ付いた特別な燭台(メノラー)
代表的なのがレヴィヴァ(ラトケス)とスフガニア、いずれも油を使った料理です。ハヌカは光のお祭りなので、油を使った料理を食べることでも歴史的事実を記憶にとどめようとしているわけですね。

レヴィヴァはじゃがいもをすりつぶして油を引いたフライパンで焼いたパンケーキのようなもので、アップルソースやサワークリームをかけて食べます。東ヨーロッパで広く食べられていたものが、移民を通じて広がったと言われています。
 
エルサレム神殿の奪還を祝う歌を歌います。
ここで偉大な奇跡が起こった
ハヌカ期間中は街中のあちこちでスフガニアを揚げるいいにおいが漂っています。そのにおいに釣られてか、ついついスフガニアに手が伸びてしまうのがこの時期のイスラエル人の悩み(?)なのでしょうか。
 
おまけストリートダンス

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